目次
苗づくりから収穫までお米作りの流れ
春から秋にかけて行われるお米作りには、多くの作業があり、どれもとても大切で大変な作業。
実際に生産者の方がどのような作業をされているのか、現在主流となっている「移植栽培」と呼ばれるお米作りについて季節を追いながら見ていきます。
実際に生産者の方がどのような作業をされているのか、現在主流となっている「移植栽培」と呼ばれるお米作りについて季節を追いながら見ていきます。
春【3月〜5月】
お米作りがはじまるのは早春。苗を育て田んぼに移植する「移植栽培」では、「苗作り」をはじめ、「田おこし」や「田植え」などお米作りの土台となる作業が行われます。
【苗作り】
苗を育てる箱「育苗箱」に土を入れ、収穫したもみの中から、良い「種もみ」を選んでまきます。「育苗箱」をビニールハウスに移動し、水やりと温度管理に気をつけ、発芽後は肥料を与えながら、ある程度の大きさになるまで育てます。
苗作りがお米の収穫量や品質に影響するため、この時期は特に気の抜けない時期です。
苗を育てる箱「育苗箱」に土を入れ、収穫したもみの中から、良い「種もみ」を選んでまきます。「育苗箱」をビニールハウスに移動し、水やりと温度管理に気をつけ、発芽後は肥料を与えながら、ある程度の大きさになるまで育てます。
苗作りがお米の収穫量や品質に影響するため、この時期は特に気の抜けない時期です。
【田おこし・代かき】
耕運機やトラクターなどを使って、かたくなった田んぼの土を掘り起こし、やわらかくする「田おこし」。その後に行われるのが、「代かき」。用水路から田んぼに水を入れて肥料をまき、耕運機で土を平らにし、苗を同じ深さで植えられるように、水の深さを揃えます。
耕運機やトラクターなどを使って、かたくなった田んぼの土を掘り起こし、やわらかくする「田おこし」。その後に行われるのが、「代かき」。用水路から田んぼに水を入れて肥料をまき、耕運機で土を平らにし、苗を同じ深さで植えられるように、水の深さを揃えます。
【田植え】
苗が長さ12〜13cmくらいに育ち、葉が4〜5枚出てきたらいよいよ田植え。数本を1株にして、株と株の間を20〜30cm間隔で田んぼに植えます。現在では、田植え機で行っているところがほとんどですが、むかしは、広い田んぼを数日かけて手作業で植えていました。
苗が長さ12〜13cmくらいに育ち、葉が4〜5枚出てきたらいよいよ田植え。数本を1株にして、株と株の間を20〜30cm間隔で田んぼに植えます。現在では、田植え機で行っているところがほとんどですが、むかしは、広い田んぼを数日かけて手作業で植えていました。
夏【6月〜8月】
植えられた苗は、茎の根元から新しい茎を増やし、伸びていきます。気温が高くなってくるこの時期の重要な仕事は、田んぼの管理。稲がしっかり育つように、こまめに水量を確認して調整をしたり、雑草や害虫の対策を行います。
【水の管理】
稲の生育時期に合わせ、田んぼに必要な水が確保されているか、朝晩、確認します。不足している場合は水を足し、多い場合は水を抜き、深さを調整します。稲の育ちが良くなるよう、夏の土用の時期に田んぼの水を抜いてしばらく乾かす「中干し」という作業もこの時期。日々、稲の生育を観察しながら、きめ細かな水の管理が大事になってきます。
稲の生育時期に合わせ、田んぼに必要な水が確保されているか、朝晩、確認します。不足している場合は水を足し、多い場合は水を抜き、深さを調整します。稲の育ちが良くなるよう、夏の土用の時期に田んぼの水を抜いてしばらく乾かす「中干し」という作業もこの時期。日々、稲の生育を観察しながら、きめ細かな水の管理が大事になってきます。
【防除】
田んぼや田んぼと田んぼの境である「あぜ」に雑草が多いと害虫が増えてしまうため、草刈りをして、雑草防除で害虫発生を抑えます。
田んぼや田んぼと田んぼの境である「あぜ」に雑草が多いと害虫が増えてしまうため、草刈りをして、雑草防除で害虫発生を抑えます。
秋【9月〜10月】
田んぼの稲穂が黄金色になったら、稲刈りの時期です。稲刈りがしやすいように刈り取り前に水抜きをし、それから収穫します。
【収穫】
収穫には、コンバインと呼ばれる機械を使って、稲刈りと稲穂からもみだけを取る脱穀を同時に行います。収穫されたもみは、乾燥機などでゆっくり乾燥させ、「もみすり」をして玄米の状態にして出荷されます。
収穫には、コンバインと呼ばれる機械を使って、稲刈りと稲穂からもみだけを取る脱穀を同時に行います。収穫されたもみは、乾燥機などでゆっくり乾燥させ、「もみすり」をして玄米の状態にして出荷されます。
お米作りの一連の流れをご紹介しましたが、これら以外にも細かな作業がたくさん。おいしいお米が食べられるのは、生産者の方が自然と向き合いながら、手間を惜しまず大切に育ててくれているからこそ。
近年は、農業の後継者の減少や高齢化による担い手の減少が問題となっています。
次は、当社グループが日本の農業を守るために取り組んでいる最先端の技術を使った「スマート農業」をご紹介します。
近年は、農業の後継者の減少や高齢化による担い手の減少が問題となっています。
次は、当社グループが日本の農業を守るために取り組んでいる最先端の技術を使った「スマート農業」をご紹介します。
次世代を担うスマート農業と神明の取り組み
ロボットやAI(人工知能)、ICT(情報通信技術)などの最先端技術を活用した次世代の農業「スマート農業」。農作業における省力化や負担軽減を可能にするだけでなく、高品質・多収穫を実現すると言われています。無人で自動運転するロボットトラクターや、スマホで田んぼの水を管理するシステムなどもその一例。日本の農業が抱える問題の解決策として注目を集めるだけでなく、実際に導入する生産者や企業が徐々に増えてきています。
神明が実践する自社農場でのスマート農業
神明では、ドローンや水田の水管理を自動化するなど新しい技術を活用したスマート農業を静岡県菊川市にある自社農場「あかふじファーム菊川ラボ」で展開しています。
その目的は、自らスマート農業を実践し、少人数でも効率よく生産性の高い農業を実現することで、生産者の支援に役立てるため。収益につながるスマート農業は、日本の農業と食を守ることにつながります。
その目的は、自らスマート農業を実践し、少人数でも効率よく生産性の高い農業を実現することで、生産者の支援に役立てるため。収益につながるスマート農業は、日本の農業と食を守ることにつながります。
追肥用のヘリ型ドローン
生産者支援へ向け、最先端技術を取り入れた農業に挑戦
別の事例としては、JAXA認定の宇宙ベンチャー企業「天地人」とスマート水田サービスを提供する「笑農和」の技術を活用し、「宇宙ビッグデータ米」を栽培しています。「天地人」の地球観測衛星のデータから、お米作りに適している土地や時期を分析。さらに、「笑農和」のシステムを導入し、これまで労力がかかるとされていた田んぼの水管理をスマホで簡単に行うなど、最先端の技術を取り入れたスマート農業を実践しています。
令和4年産宇宙ビッグデータ米『宇宙と美水』
注目の多収穫米「ふじゆたか」を開発
生産者の収入の安定を目指し、神明では多収穫米「ふじゆたか」の種子を販売しています。多収穫米とは、同じ面積で比較した場合、一般的なお米よりも多く収穫できるお米のこと。収穫量が多いだけでなく、おいしさにもこだわった品種のため、生産者からも好評を得ています。
わたしたちの食生活になくてはならないお米。生産の現場では、日本の食を守り、おいしいお米を食卓に届けるために、日々、努力と工夫を重ねながら様々な取り組みが行われています。ぜひ、みなさんもたくさん食べてくださいね。
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